「“麻世妙展”日本人が忘れていた布」を拝見して参りました

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麻世妙 majotae
“大麻布(たいまふ)をもう一度、日本のスタンダードファブリックに。”

エンターテイメント企業であるエイベックストラックスの新規事業として大麻繊維のファブリックの産業化を目指す事業だそうです。

資料としていただいた生地サンプルは、驚くほどの品質です。
中国産のヘンプ繊維(スライバー)を輸入して日本国内で紡績・機械織りした布です。
麻世妙の大麻布を触った感じは、ヨーロッパ産の高級リネンにも似ていますし、イギリス産の上質なコットンにも似ています。
麻に対するイメージを一新する素晴らしい布でした。

日本国内での大麻布の復活が目的で産業化が目標のようなので、エシカルという観点とは乖離しているようですが、大麻布(ヘンプ)についての認識が広がることは、当店としても喜ばしいことです。

来年の2015年3月にプロダクツとしてのデビューが決まっているようです。
期待したいと思います。

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日本最上品質の麻の栽培地で伝統の麻ひき作業を見学(9月初旬)

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*画像:東吾妻町教育委員会提供

9月の始めに群馬県にある大麻栽培地にて麻ひき作業の見学をしてきました。
この地では、古来より麻を栽培していた伝統を保存するために、ごく少量ですが麻の栽培が行われています。
麻の栽培と精麻加工の伝統的技術を次の世代へと継承させるべく、地域に住む方々が保存会として麻の栽培を続けています。(ほんの数十年前までは、麻がこの地域の主要な作物で高値で売れたそうです。)

今回は、麻の繊維や糸について研究しているということで、保存会の方に特別に許可を頂いて見学させていただきました。

麻の栽培から精麻への加工までのすべてを伝統的な手法を用いて手作業で行われる麻は、日本最上級の品質を持つ麻とされています。
この地で栽培される麻は、宮内庁と伊勢神宮に献納する為に栽培されている特別な麻です。
年間の生産量は、約30キロ程度と少量でとても貴重な麻です。


収獲した麻の茎を天日で乾かした後に水に漬けて発酵させます。
発酵させることで皮が軟らかくなり茎から剥がれやすくなります。

直径1cmほどの麻の茎を3本ほどまとめて手に取り麻の皮を剥きます。茎3本からとれた繊維が1本の精麻となります。

麻の茎から皮を剥ぐ作業は、神社の軒下にゴザを敷いて行います。この作業は、主に女性の仕事とされています。

麻の茎から剥いた皮が一定の量になると男性へ渡されます。

麻の茎から皮を剥いで残ったものを苧殻(おがら)と呼ばれ、乾かした後に茅葺屋根の資材としても使われました。


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*画像:東吾妻町教育委員会提供

麻の茎から剥がれた皮から不要な部分を取り除き繊維だけにする作業を麻ひきと呼びます。
麻ひきは、熟練の技術を要します。綺麗に繊維だけになった上質なものだけが岩島麻というブランドになりました。

麻ひきして繊維だけになったものを吊るして乾かします。
乾いたものを精麻(せいま)と呼び、最上の品質の精麻を宮内庁や伊勢神宮へ献納します。
残った一部の精麻は、奈良晒し保存会のある奈良県月ヶ瀬や近江上布としても有名な滋賀県愛荘町の麻業者などに販売されます。

月ヶ瀬に販売する量は、ほんのごく少量で5年分をまとめてようやく一反の着尺になる程度とのことでした。
とても貴重な麻であることが分かります。

麻ひきをしたばかりの麻は、黄金色といえる綺麗な黄色でした。
栃木県の野州麻とはまた違う色です。品種や栽培される地域によっても麻の繊維にこれだけの違いが現れるようです。
各地の麻の繊維の違いについては、こちらの記事をご確認下さい。
群馬の大麻と栃木の大麻そしてタイのエシカルヘンプの繊維の違い

印象的だったのは、この地の麻の繊維は、とても強く手で引っ張っても切れない繊維の強さです。
この繊維の強さが大きな特徴のひとつで、布にするときにこの繊維の強さが重要になってくるそうです。
機で織るときに経糸が切れにくくなるということなのでしょうか?
伊勢神宮では、去年は栃木の麻を使用したそうですが、麻の繊維が弱く切れやすいため、今年はこの地の麻の繊維を使うことになったそうです。

麻の栽培から精麻への加工までを順に追って調査して来ました。
さて、これからはこの精麻の先へと向かいます。
精麻が糸になって機に掛けられ、布に成るさまをこの目で確かめたいと思います。

和麻織物(上布)の研究は、もうしばらく続きます。お付き合いくださいませ。


タイ工藝ムラカオリジナルのヘンプアイテム&エシカルファッション

群馬の大麻と栃木の大麻そしてタイのエシカルヘンプの繊維の違い

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4月より始めた大麻(ヘンプ)繊維の研究がひと段落したので、ちょっとだけご報告差し上げます。

4月に訪ねた大麻繊維研究家の高安先生に日本国内の大麻栽培について詳しくお話を聞かせていただきました。
それから、実際に順を追って大麻の栽培について研究を始めることにしました。

5月には、栃木県内にある大麻栽培農家を訪ねて大麻栽培の実際の様子を見ることが出来ました。

7月は、ちょうど大麻の収穫期に合わせて日本麻振興会会長でもある大森さんの麻畑を訪ねて収獲した大麻の湯掛けの作業を拝見することが出来ました。
大森さんには、大麻の栽培方法や栃木伝統の大麻の加工法について詳しく教えていただくことが出来ました。
このときは、タイのエシカルヘンプ製品メーカーのオーナーも同行していたため、日本の大麻の栽培方法とタイのヘンプの栽培の方法の違いなど詳しく知ることが出来ました。

そして、9月に群馬県の大麻栽培地を訪問する特別な機会をいただき、伝統の麻ひきの作業を見学して参りました。
麻ひきの作業に関する詳しいレポートは、また改めてご報告させていただきます。

約4ヶ月をかけて大麻の栽培から精麻へ加工する工程を順に観察することが出来ました。

さて、タイトルの件ですが、大麻も栽培地や品種によってだいぶ違いが出るということが分かりました。
品種はもちろんのこと、栽培地の環境や栽培の方法によっても大麻(ヘンプ)の繊維の違いが現れるようです。
どの方法がいいというわけではなく、それぞれの地域に合った栽培方法がそれぞれの大麻(ヘンプ)に適しているということです。

それからここが一番重要だと思うのが、大麻(ヘンプ)の繊維をどのような目的で使用するかということです。
栃木の大麻は、商業目的で栽培をされているため、伝統の方法を守りながらも効率化の為に、一部で機械を使用して大麻の繊維を加工します。
精麻を販売するのが目的なので、その精麻がどのように利用されるのかは特に興味がない様子でした。
しかし、商業目的の為、比較的容易に栃木県産の大麻を購入することが出来ます。

群馬の大麻は、地域の伝統である大麻栽培の技術を守る為、古来から伝わる手作業の方法にこだわります。
宮内庁や伊勢神宮の収めることも目的のひとつなので、最上の品質を追求しています。繊維の強さがポイントのようです。日本の大麻栽培の伝統を守るという誇りにかけて最高品質の大麻を作ろうという気概を感じました。しかし、伝統を守ることが最優先の為、極小規模でしか栽培されておらず、残念なことに我々一般の人間が群馬の大麻を見たり触ったりする機会はほとんど残されていないことです。

タイのエシカルヘンプは、衣料品やテキスタイルに加工するのが目的なので、肌さわりなど布地にした時の柔らかさにこだわります。繊維を灰汁に漬けたり、木槌で叩いたり様々な加工を施して繊維を細くそして柔らかくします。
商業目的のヘンプの栽培ではありますが、世界をマーケットにした販売を目的にしている為、品質は最上を目指しています。
実際にフランスやイタリアを代表する老舗メゾン(ラグジュアリーブランド)がタイのエシカルヘンプを使用しております。
当店取扱い予定のエシカルヘンプの布を手に取っていただければ分かるかと思うますが、これまでに抱いていたヘンプの質感や肌さわりに対するイメージが一変することでしょう。


大麻(ヘンプ)の繊維を比べることで育つ環境や地域によってその品質や質感が変わることが、はっきりと知ることが出来ました。
大麻(ヘンプ)の布は、育つ環境などによって表情に大きな違いが現れるということです。
ヘンプ製品を購入するうえでの参考にしていただけましたら幸いです。


*画像
左:栃木県大森さんの精麻
中:群馬県の日本伝統の精麻(筆者がひいた麻のため不出来な精麻です。)
右:タイ北部のエシカルヘンプ(精麻を柔らかい繊維にするために木槌などで叩いで加工したものです。)


世界で一番美しいヘンプ~タイ国産エシカルヘンプ画像アルバム

大麻繊維研究家高安氏による大麻糸績みの実演



栃木県鹿沼市で行われた第3回日本麻フェスティバルを訪ねました。
大麻博物館館長で大麻繊維研究家の高安氏による大麻の糸績み作業の実演の様子です。
現在、この糸績みという技術を継承するため糸績みの技術者を養成中とのことでした。

大麻の糸績みに使用している大麻の繊維は、先日訪ねた大麻農家大森さんが栽培した大麻だそうです。

*タイ国内でモン族が栽培するエシカル的ヘンプ(産業用大麻)製品の品質向上の為に、日本国内の大麻の繊維や加工品を研究しております。
ヘンプ製品紹介ページ> http://www.muraka-eshop.com/products/list.php?category_id=14


和麻(大麻、苧麻)研究用の動画リスト

タイ国産エシカルヘンプについてのお問合せはこちらまで。
タイ国産エシカルヘンプ画像アルバム

日本最大の大麻(産業用)の生産地鹿沼市の大麻畑 湯掛け作業(7月中旬)

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栃木県鹿沼市下永野地区で八代(450年)続く大麻農家の大森さんを訪ねました。
日本伝統の大麻の文化を継続させるために現在5人の研修生を雇い大麻栽培を教えています。
現在は、大麻の栽培面積が一町(約1万平方メートル)程ですが、研修生を育てて将来的には四町まで増やす計画のようです。
(ムラカの取引先であるヘンプ製品メーカーは、おおよそ三町強(約3万2千平方メートル)の規模でヘンプを栽培しています。)

この日は、7月中旬。種まきからおよそ100日。(タイでは約90日で収穫します。年2回の栽培が可能)
高さ3メートル近くまで育った大麻を収穫する作業の真っただ中でした。
大麻を密集して栽培することで、茎に余計な葉を付けず真っ直ぐに伸びまた防虫効果を高めるのだそうです。
(タイでは、もう少し間隔を広くして大麻の茎を太くして収穫します。)
真っ直ぐに長く伸びた大麻の繊維(精麻)が最も上質なものとなります。

収獲の後に葉を落とし、根の方の余分な分を切り長さ195センチに揃えます。
切り落とした葉や根は、堆肥となり土壌の栄養になります。(化学肥料を必要としないというのもここにあるらしいです。タイも同じです。)
束ねた大麻を収獲したその日のうちに鉄砲窯と呼ばれる深さのある窯で茹でる作業を行います。
湯掛けと呼ばれるこの作業を行うのは、ここ野州(鹿沼)独特の方法だそうです。
(タイのモン族もこの湯掛けという作業は行わないません。)

湯掛けをすることで大麻の茎を消毒して殺菌するのが目的です。
湯掛けをしている作業場には、お煎茶のようなとても清々しい香りが広がっていました。
麻の茎の緑色も美しく麻の植物としての素晴らしさを知る機会となりました。

湯掛けを行った後は、日干しで乾燥させその後麻剥ぎや麻ひき作業が行われます。(8月中旬)
お盆過ぎにまた再訪して麻ひきの様子を見学したいと思います。


農薬を一切使用せず短期間で成長する大麻は環境負荷が少なくサスティナブルな作物として注目されています。
タイ工藝ムラカでは、環境や社会に配慮したエシカルな活動としてヘンプ製品の普及に努めております。


*タイ国内でモン族が栽培するエシカル的ヘンプ(産業用大麻)製品の品質向上の為に、日本国内の大麻の繊維や加工品を研究しております。
ヘンプ製品紹介ページ> http://www.muraka-eshop.com/products/list.php?category_id=14


和麻(大麻、苧麻)研究用の動画リスト

モン族手織りエシカルヘンプ画像アルバム

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